ちょっとがむしゃらに動いてから、相手の気持ちに不安になり始める女の子の恋心がたまらない作品群。さちみ先生の手になるコミカライズものは、どれもこれも感動必至キュン指数抜群の水準を誇る。このセットなどそのさちみ先生作品の中でも最高クラスのものが
揃っている。一冊一冊が他の一冊分以上の質的充実ぶりで。セットというと、つまらないものを抱き合わせ販売されて、安く買ったとは結果的に言えないものになることが少なくないが、これは全く違う。コスパ最強かも知れない。私にはこのセットに入ってるものは、元々全部5つ星を越える星があったら付けたい位に良かった。
単品で読んだ私には、このセットを知らずにいた自分がかなり悔しい。
「ショーが終われば」-優しくて素敵な彼が自分をだなんて信じられず、幸福から逃げたヒロインの話。ファッションショーの、舞台裏の大変な様子が伝わる。
「罪深きワルツ」-サイテー男に見えて実は男気が素晴らしかった。彼の素晴らしさは、ヒロインを守る姿のヒーローぶりと、プロポーズシーンの指輪に現れる。ヒロインの気持ちにもビックリ。胸が苦しくなるほど良かった。
「聖夜の魔法」-ヒューマンドラマ要素も時節的に濃い作品。オープンな性格でない彼の、その芯にある人間の優しさを見抜いたヒロインの積極性が、ストーリーを引っ張る。並みの男性なら引くであろうハイスペックぶりに、彼がどうするのかが盛り上がりどころだが、私は、ヒロインが気づく彼の良さ、というのが良かった。自分の判断が大事だと。
単品で読んだが、三作とも読破しているのでここにもレビューを書いた。
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