個人的に、この短編集に収録されているお話の世界観はとても好みです。絵も印象的で良いのですが、短くて物足りない気がした短編もありました。
「SPRING MAN」は1番好きです。
主人公・甚牙郎(ジンガロ)が配達するよう依頼されたのは黒
猫という女の子。彼女は出生のために命を狙われるのですが、甚牙郎がどうするのか…。
展開はよめますが、やんちゃな印象の彼が弱きを助けるので読後感もすっきりしています。
「怪盗華丸団」、「九龍遊記」の二編は短くて少し物足りない感じがしました。
「戦慄毒饅頭」は別のシリーズの番外編のような感じでしたが、そちらを読んでなくても楽しめます。多少グロい絵がありましたので苦手な方は注意してください。
「カフエ・ド・ソワレ」は昭和の雰囲気が出ていてよかったです。
「レプリカ」はありがちな、人間そっくりの人形にまつわるお話でした。
そして最後の「パノラマガーデン」は近未来が舞台の“屍鬼”を巡るお話です。
最後の二編はきちんと完結しているものの、続編を読んでみたいです。
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