タイトルも卑屈だが、ヒロインも卑屈。
戦場でジャーナリストとして成果を出せる人物がこんなに小さい人間のそばにいてはいけない。
これも、愛ゆえというなら、このようなストーリーを喜ぶと思われた読者が見くびられているのか。
言動一つ一つに魅
力がないのに口だけ大口を叩いてくる、究極の俺様!?
F1レーサー=ちやほやされる男設定というのも、モータースポーツ愛好家の世界の中のかわず。それをメタファーにしてるのかなんなのか、世界中に同行する蛙様。反面、邪険にされるヒロインの惨めったらしさに、反感さえ覚える。
相手を信じることができなくて愛を口にはできないはず。
読み通すのが大変。読み放題だから、途中投げ出しても良かったが、乗り掛かった船に途中下船はやはり性に合わず、心の中でぶつくさ文句を放ち続けて読み終えた。
読み放題のラインナップ、冊数こそこんなものかと思うが、レベルを考えないと、サービス利用者の増加は見込めまい。
そうか、だから、読み放題なのか。
なんのためにHQを読んでいるのか、それは、読後感の満足のためなのだから、問題作やシリアスな作品、難解さをそこにそれほどには求めていないのは当然のこととして、面倒くさい関係を見せつけられるとうち壊して欲しくなってしまう。
読者の共感を呼びにくい女性は、こういう女性もいるよね、という図鑑ぽい。ならばいっそ、ヒロインを苦しめた要素には徹底的な粉砕の場面がないと!
ストーリー上、これでもかと不信感を露にする彼が、読み手のこちらに彼を好ましく思わせない。つまり、ヒロインはこんな人のどこがいいの?と、読み手がヒロインの趣味を疑うだけ。
絵柄では、男性の描き分けに微妙な箇所があり、複数のワキとしてもう少しキャラを立たせてメリハリが欲しかった。悪人顔を見たいということではなく、ひとりひとりの存在、ということで。
なお、本編はイタリアンヒーローシリーズで読んだものの一作品。セットになっているものは難しい。
読み放題でなければ、必ず試し読みして、レビュー読んでと、手順を踏んでいるところだ。
初の星2つにしようか悩んだが、HQの作品の質の幅の広さから、ひとつやふたつは他にある(それこそ地雷)と感じているので思いとどまった。
もっとみる▼