池先生が2008〜2010年にかけて描いた7つのショタ風味の短編集。少々 絵は古いですが流石の画力です。特筆すべきは以下の2作。なかなかのインモラルさと趣向を凝らした池ワールドで私の性癖にブッ刺さりました。表題作『No.99:人間玩具』表紙
のイメージで足が不自由な坊の為に執事が玩具を与えてお戯れも手助けしちゃうお話かと思っていましたが、身体に問題は無かったのですね。でも 大筋はそんなに大きく外れてはいないかな?いやはや、ショタが少年を喰らうって… ショタなのにドSって… フフフ。大変美味しく頂きました 執事の主への忠誠心や主以外は人と見ない冷徹さがピリッとしたスパイスになっていてゾクゾクします。あとがきに「執事を賢明な傍観者と位置付ける事にした」とありますが、まさにソレ。バリタチ風老人の佇まいも仕事ぶりも素晴らしいものでした。しかしやはり中身は人間… ラストの独白にお主も男だったか… とニヤリですw 主への冷静な「グリ…ッ」が最高にツボ!! スピンオフ「バンフォード侯爵家の執事」で続編が読めますので是非。巻末作『雪ぐサディズム』先生が月謝の代わりに要求したものは僕の身体でした… まだ身請けがあった時代の艶話。着物、緊 縛、美少年… 木彫りの張型や木桶等 小道具一式 時代背景抜かり無く、レトロなエロティシズムに花を添えます。そしてショタの破壊力・順応性たるや恐ろしく、そっと手をどけて身を晒すエモさ、人差し指を「ちゅ…」と舐める あどけなさ(あざとさ?)に悶絶です。ショタ時代のジワジワじっくり仕込む様子も読みたいな〜!狂おしい程の倒錯の愛に落ちた年の差CPの交わりを激甘修正で存分に堪能させて頂きました。池先生の変態性、大好きです! その他の5作品はファンタジーな世界でかなりライトな内容です。どれも本番はありません。『黄金島』少年が自分の無力さや性嗜好を自覚するお話『王と魔神と魔法使い』アラビアンナイト風のお話『花降る地下街』不細工特集で描いたぽっちゃりくんの恋のお話『肉は思考品』肉と肉欲について(BLかな?)『幻想黒子』惚れ薬ならぬ惚れ黒子をつけたDKのお話。いつの間にか陥没tkb治療しちゃってて可愛いかったです。短編集は作品によってハマるハマらないがあるので評価が難しいですね。上記2作品は勿論☆5ですが、ファンタジー5作品はハマらなかったので平均値を取るとどうしても☆の数を減らしてしまいます。う〜ん、悩ましい…
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