恋愛経験の乏しい女性を貶める恋人のせいで 自信喪失してしまったヒロインフィービー、あらぬ方向へと考えを走らせるのは愚かな事と思うけれど、仕方ないのかとも納得する。「今だけの理想の男性を探す」との決意をヒーローペイスに当てはめて行動するも、気
持ちは反する。当然の事。彼女はそういう女性ではないのだから。それとは打って変わってペイスは女性慣れしている男性だけれど、「今だけのー」というフィービーの決意表明のメモを読んだにもかかわらず、それを失念しフィービーを追いかける。これは、展開が不味い。もうここで彼は自分の気持ちを認識し、傍にいる友人の「彼女が欲しいのはプロポーズ」の言葉に「結婚」という未来を否定しているからだ。あのメモからの展開とは違う筋書きになるから。読み手はあのメモをペイスが読んだことによる波及効果を期待して読み進めるのだから。結局その効果は見られず、彼は別の顔を持っていたことで拗れるが和解。その起伏は浅いが、フィービーの自信回復には大いに役立ったペイスだった。
もっとみる▼