「彼女は僕が幸せにする。あなたが思いつくどんなものよりも僕がジニーを大切に思っているから」きゃぁ〜
シビレる〜。もっと言ってぇ〜。と、感動のクライマックスシーンでした。終盤、ロークは騎士道精神に酔っているのではないかと危惧していたのだけれ
どよかったぁ〜と感激しないではいられませんでした。愛情の欠片もない父親の人非人的態度には「愛なんて信じない」とジニーに言わしめてしまうほどのトラウマとなっていた。一見、裕福な家族だったその裏に秘められた冷たい現状から、逃げおおせたとはいえ辛い生活を強いられてきた彼女を想うと怒りと悲しみで腸が煮えます。そしてロークは、両親が結婚離婚を繰り返していても根底には愛が有り、絆が有る中で育っていたにもかかわらず、それに気づかず嫌悪していた。この2人のコントラストが表面だけでは分からない人間性を表していて、実はこんな人物だったのかと期待感にワクワクさせる物語となっていた。お互いを犬猿の仲と線引きしていた関係は、それぞれの思考の中にある嫌悪するべきものを封じ込めようとする同じ姿勢の何かを嗅ぎ取っていたからかもしれないと思わせます。事象に応じるように段々と解けていくジニーの心の内が順序良く書かれていて分かりやすく引き込まれ、ロークが否定するような場面が無い事を祈りながら頁を繰りハピエンを迎え、私の気持ちもハピエンを迎えたのです。
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