そう思えるって本当に素晴らしい。
思いっきりコメディのこのドタバタ劇、笑いを取りに行きすぎて、二の線を張っている筈のジェームズが、男性としては残念な人になっちゃってる。人としては、思いやりがあり気が利いて懐が深く社交的で快活。仕事が出来て
経済力十分。
なにかと不自由して来なかったが為の、まさかの挫折?初恋かも?じゃあ、玉砕の被害を受けたバレンタインイベントなんだったの?
この男性、ヒロインの憧れだったのに、彼女には男性として来てくれない、否、一見欲望の対象としてだけのような迫り方はあった。
笑いに満ちたストーリーで、二人の身内を安心(諦め)させる目的を果たせるかと思いきやー?
いきなり指名の抜擢が?、いきなり指名の抜擢が?、ホテルの知り合いや常連がそこら中にいるからと次々事が進むというか起こり続ける?、みたいなのも、そういう話だと割り切ると、すんなり楽しめる。
残念な彼の、絶妙なタイミングの気づきが、またおかしかった。絵は普通にギャグシーンなのだが、本人次元で眺め渡しているから、今さらそれですか、と。普通のおばさんにみえるおばさんが、世界を股に掛ける有名人のビジュアルでなくて、身内ならではの鋭い御指摘をしてくれて。
この作品、シリアスに行ったら話の綻びが目につき過ぎたかと思われるが、二人のギクシャクがアレアレと蛇行するので、ホロリとした行き違いがほんわかハプニングへと変わるようで微笑ましい。
人物の絵が軽いのも、このコメディタッチなら合う。
頻度的にヒロインより彼の方が相対的に哀れな立ち回りする空振りストーリーだが、全般明るい感じにまとまっていて、話はヒロインが大変な毎日を送って来たことが下地。ヒロインの心の内は彼の申し出方法によってかわいそうな宙ぶらりん状態にあり、彼女の心からの幸せを結末で見届けられて本当の決着。
ヒロイン自身は、彼との結婚式で「いちばん幸せ」を感じた後、その時には知らなかった本物の幸せを知ることなるのだが。
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