イドの遺言
」のレビュー

イドの遺言

アサヮ

割とあっさり、闇好きには物足りなかった

ネタバレ
2025年10月31日
このレビューはネタバレを含みます▼ 205ページ。
タイトルの割にはあっさりでした。多重人格の描き方も、主人公の過去も、多重人格の原因となったであろう過去の事件も、情報としては入れてあるものの、実感の伴う「場面」としては入っていません。
「イド」で「遺言」ってもう、これは抉ってくるぞ〜!ってワックワクで読み始めたので、なんとなく流れていく展開に、思ってたんと違う……ってなりました。闇属性好きの個人の感想です。
かつラストがちょっとよくわからなかった。
想像にお任せの部類に入るんだろうけれども、わざとどっちにもとれるような「作者の意図的な仕掛け」が見えるのが、自分の好みではありません。残った人格がどちらでもあるようにとれるけれども、どちらであるにせよ、ああもあっさり消えてしまうのなら多重人格にならないよな……という印象。
そもそも、多重人格は「その人の一部」が分かれて表出するものだと思っているので、「別人」であるように扱っているのが趣味ではありませんでした。
いいねしたユーザ1人
レビューをシェアしよう!