NとS
」のレビュー

NとS

金田一蓮十郎

教師もただの一人の人間

ネタバレ
2025年11月2日
このレビューはネタバレを含みます▼ じんわりと沁みるようなラスト。ハラハラはありつつも、不穏なフラグが立ってもすぐべっきりと折られるからか全体的にほっこりとするお話です。

主な舞台となるのは新菜が働くカフェと、新菜が所属し小田が顧問となる演劇部。この演劇部のメンツが中々濃い(女装している双子、キメ顔をすると薔薇が出せるナルシの先輩など)ながらも、そこまでフォーカスされることもなくあくまで主役二人の話に落ち着いています。

禁断の恋といった感じは全くなく、教師×生徒があまり好きではない自分でも問題なく楽しめました。レビュータイトル通り、教師である前に人間であることを実感できたからかなと思います。

というのも、小田が私生活では優しくて、教師としては冷たいという二面性があり、新菜には基本ずっとその優しい面で接しているためです。
多くの教師×生徒は教師としての面を知ってから私生活の部分を知っていくので教師であることが前提として印象に残りますが、こちらはその真逆。優しくて少しダラしない漫画家というのが主体で、冷たい教師というのは小田の一部でしかない、教師×生徒というよりも小田×新菜の話なんだな、と。まあ当然二人は別れを選択しますし、なんなら小田は教師である限り教え子だった新菜に手を出せないとなるのですが……

ここでの新菜の選択が、強い! と言いたくなります。
誰が相手だろうと穏やかな空気にさせる人間っていると思うのですが、新菜はそんな感じ。小田も彼女相手じゃなかったらもっと擦れた感じに映るんだろうなと。

回想を除いたら嫌な人は出てきませんが、個性豊かな面々が多め。
サブヒーローの平井くんはイケメンで良い人で、鋭い人として描写されます。失恋しても涙は出ずスンとしていることからあれ案外普通……?と思わせてからの、インタビューで無意識に新菜のことを思い出してボロ泣き。
鋭い彼が、自身の思いの大きさには鈍感だったのが分かるこの部分が好きで好きで…… 幸せになって!! と思うこと間違いなし。

全体的に絵柄も相まってキラキラというよりはほわほわとしてます。読んだ後余韻に浸れるような恋愛漫画をお探しの方にオススメです。

↓以下ヒーロー交友関係気になる人向け超絶ネタバレ



過去の相手描写あり(回想のみ、初体験と元カノ数人)
新菜以外で小田のことを好きな女なし(さらっと告白された描写はあり)
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