花片雪
」のレビュー

花片雪

英田サキ/山田ユギ

シャツのボタンを2つ外す時と3つの時の萌

ネタバレ
2025年11月15日
このレビューはネタバレを含みます▼ 「たかが恋だろ」(漫画)→「愛想つかし」(漫画)→「花片雪」(小説)だったのですが、「虚空の月」で知った英田先生の作品を読みたくて、知らずにこの作品から読みました。時系列を遡る形になったからだと思いますが、最後に「たかが恋だろ」を読んだ時は、えー😱と(椹木さんと泉巳の過去に)叫びました。なのでまた往復してこの作品を読み返した時は、色んな意味で柊也が椹木の泉巳を見る眼差しに突っかかったのも分かるなで。そこでしばらく椹木という人を深く考えてしまいました。

30代後半、親がいなかったから妹と親戚の家をたらい回しの子供時代。妹をとても可愛がっていて、高校生の時の妹の彼氏が泉巳。その後2人は結婚、子ども(誠くん)が産まれる時に彼女は亡くなってしまって…。椹木さんより年上の羽純さんとは兄弟盃の仲。
妹の死を身を切られるくらい辛いと、他人の泉巳が死にたいと酔って妹の死を忘れようとする泉巳を抱いたから、柊也も見捨てれない、それが椹木さんなのかなと思いましたが(どうだろう)
甥っ子の将来や泉巳の為に出所後は迷惑にならない様にとヤクザを辞めて静かにバーをしていたのに、柊也を家に上げたのは何故かなと…それは書かれていなくて。椹木さんが柊也を初めて意識したのは刑務所でだろうなと思いますが、それでも柊也を深追いしなかったのは家族を守る為の年の功だと…。でもまた2人は再会したというこの物語。

柊也が本音を言う時はひねくれが多くて数少ないのに、椹木さんはそれ以上…というのが笑ってしまって。それも柊也が聞こうとしないと言わなくて。岩だなと。だからかなと思いますが、抱かれる回数で求められ度を計ったりする柊也の寂しがりを受け止められるのは、椹木さんしかいないのかなと思いました。歳だから毎日はと椹木さんはちゃんと言ってるけど、柊也は本当に理解できてるかなと心配になったりしましたが、その時は椹木さんだったら無言でちゃんと対応を考えるのだろうなと。最後は羽隅さんもいるだろうしと思ったり…。

この物語で一番泣いたのは柊也が友人に手紙も差し入れもすると見送った時でした。自分は一度もそんな経験がないのになと。漫画からまたこの作品を読んで良かった発見は、椹木さん、仕事中はワイシャツのボタンを2つ外しているのに終わったら3つ外してウィスキーを飲む…でした。この差は大きい…
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