最愛の花
」のレビュー

最愛の花

藤波ちなこ/Ciel

ドラマチックな文章にうっとり

ネタバレ
2025年12月13日
このレビューはネタバレを含みます▼ 姫と従騎士、幼い頃の誓い、ヒロインの妹とヒーローの婚約…。好きな設定盛り盛りで楽しかった〜!めちゃくちゃ切なかったし泣いたけど、設定以上に作者様の文章力があってこその面白さだなと。もうヒロインの心情が切なすぎて。数年ぶりに一目姿を見たくて、馬上槍試合の会場に行くも、妹姫に勝利と忠誠を捧げる彼を見たくなくて立ち去る場面。帰りに再会するも妹姫に付き従うヒーローと一言も言葉を交わすことができず、自分の見窄らしい身なりを恥ずかしく思う場面。再会の夜、今晩会いに行くとメッセージと花束を受け取り、来ない彼を一晩中待ち続けて迎えた悲しみの朝。直後に聞かされた婚約の知らせに絶望し……切ない!!でも面白くて止まらない!文章の運びがドラマチックで、特にソフィアが恋を自覚したシーンと、温室でふたり夜明けを迎えたシーンに胸が震えました。生まれて初めて朝日に照らされたヒロインの世界が色付いていく様子、その美しさが目に浮かぶようでした。ヒーローにはもっと早く愛してると伝えてほしかったけど、真実を告げることを恐れる気持ちも納得できたし、再会して拒絶されたことで逆上するほどの抑えきれない想いは嫌いじゃないです。なかなかヒーロー視点がなかったのですが、想像より執着心も独占欲も強めヒーローで得した気分です。あと一途!身も心もヒロイン一筋!(超重要)最終的に真実を伝えて彼女の意思を尊重しようと決意した、一夜の夢のようなひと時が切なかった…。ヒロインが陽の光にあたれない病気という点がポイントで、彼女を連れ出して逃げることもできないのが設定の妙です。真実を知った後、ヒロインの感情が変化してゆく描写が丁寧で、自分も彼を守りたいから公女として生きていこう、と決意した場面は感動的でした。普段はヒーローから愛を告白してほしい派ですが、今作はヒロインからの告白がとても素敵でした。まだ幼いヒーローからヒロインへの誓いの場面も好きでしたが、二度目の誓いは対等に交わした約束のようなもので、その2人の関係性の変化が良かったです。(もうこの辺ずっと泣いていました…)タイトルについて、特に何も思わず読み始めましたが、最後まで読んで見るとこの物語にぴったりだなと。美麗なイラストも世界観とマッチしていて、より気持ちが高まりました。2人のイチャラブがもっと読みたい!と思ってたらラブえっちな番外編もあって大満足。(ソーニャ番外編とは別)
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