このレビューはネタバレを含みます▼
変な家から読んでいますが、クオリティの上がっていく文章に驚いています。
栗原さんというシリーズお馴染みのキャラを深掘りするお話であり、その性格の元となるお話となったのも面白かった。
(シリーズを読んでなくても楽しめる構成も良かったです)
今回は地図とのことで散りばめれた謎と、それを解く過程は過去作から変わらず高クオリティでした。
ただ残念なのは、地図という謎ゆえに散りばめられた謎もまたスケールが大きく、細やかな謎解きゆえに感じられた「おぉ!」が少なかった印象。
どうしても地形学などの話になるため実感が湧きにくく、謎解きシーンでは「そうなんだ…」といった知らぬ知識を学び、知らぬがゆえにただ納得するしか無かったのは残念です。
ただ前述の通りに謎解きの質は良く、文章もさらさらと読みやすかった!
個人的にはまたゾクゾクとできる細かな謎解きミステリーも読みたいが、今回のような最後にしんみりと浸れるラストも楽しみの一つとなりました!