ヤクザの取り仕切る賭場でのアカギのセリフ。倉田組の仕切る賭場に突如としてあらわれたアカギは、丁半賭博の常識を逸脱する勢いで勝ち続け、ほかの客の賭け金を総取りしていました。当然、アカギが一人勝ちを続ける賭場に客足は遠のき、倉田組の賭場経営の大きな痛手に。それだけでなく、賭博を仕切ってきたヤクザのプライドまでも踏みにじってしまったことで、倉田組からの反感を買ってしまいます。

そこで倉田組から提案されたのはアカギがこれまでに勝ち取った金をすべて賭けての最後の大勝負。2000万円を賭けた一発勝負、アカギは見事に壺振りの振ったサイコロの出た目を言い当てます。本来ならば、サイコロの目を言い当てた時点でアカギの勝ちは決定です。しかし、倉田組は最初からまっとうな勝負をする気などありませんでした。部屋の周りに日本刀を持った倉田組の組員がぞくぞくとあらわれ、アカギの言い当てたサイの目を変えさせようとせまったのです。

暴力によってアカギに負けを認めさせようとする倉田組。「死にたくなければ負けを認めろ」という倉田組の無言の圧力でした。しかし、それでもアカギが脅しに屈することなく言い放ったのがこの一言です。アカギが負けを求めなかったことで、あわや首が飛びそうだったところに、アカギを探していた刑事・安岡が乱入してその場はなんとか切り抜けました。とはいえ、安岡が来なければ本当に死んでいたであろうというアカギの行動。このセリフはアカギの圧倒的な覚悟と同時に、彼の常軌を逸した狂気も感じさせる、そんな壮絶な名言となっています。