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漫画(まんが) ・電子書籍のコミックシーモアTOP > 特集一覧 > オカルト恐怖体験2017【発表】
縁側の奥の人影
例えば怖いものを見たり体験したのが自分一人なら、錯覚かな?夢かな?と結論付けることもできるけれど。
その体験をしたのが複数人なら、それは実際に起きたことなのではないかと、わたしは思います。
数年前、祖父が亡くなりました。
お通夜もお葬式も自宅で行うことになったので、三部屋続く和室の襖や障子を全て外し、どこにいても見通しが良い状態にしたのです。
お通夜が終わり、親戚たちと居間で一息ついたときのこと。
ふと見ると、縁側の奥に、人影のようなものがありました。
それはぼんやりしていてはっきりは見えなかったので、わたしは目を凝らしたり擦ったりして、それが何なのか見ようとしました。
すると、隣に座っていた父がそれに気付き「何見てんの?」と怪訝な顔をしたのです。
わたしが素直に「縁側に何か見えた気がして」と答えると、父から返って来た言葉は驚くべきものでした。
「ああ、さっきからあそこにじいさんが立ってるから、あんまり見ないほうがいいよ」
わたしにはぼんやりとしか見えなかった影が、父にははっきり祖父の姿として見えていたようです。
その後、初七日に再び親戚一同が集まりました。
するとおばさんが、カレーライスの形をした蝋燭を祭壇に供えたのです。
食べ物の形をした蝋燭があるのは知っていましたが、どうしてカレーライスをチョイスしたのか。おばに聞いてみると、……
「実はお通夜の日、おじいちゃんがずっと縁側の奥に立ってて、ばあちゃんのライスカレーが食べたい、ライスカレーが食べたいって言ってたから……」
驚きました。

お通夜の日、何かを見たのは父とわたしだけではなかったのです。
例えばそれを見たのがわたしだけなら、錯覚で済んだのかもしれませんが、同じ時間、同じ場所で父は姿をはっきり見て、おばは声まで聞いている。
だからあの日の体験は、本当にあったことなのだと、思わずにはいられません。

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