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漫画(まんが) ・電子書籍のコミックシーモアTOP > 特集一覧 > オカルト恐怖体験2017【発表】
戻って来い
一昨年、夫婦で群馬県の四万温泉にある旅館を訪れた時の事です。
宿泊した部屋は建物の突き当たりにあり、窓からは周囲の山や、車を止めた駐車場が見えました。
建物は古いながらも掃除が行き届いており、館内に点在する温泉や、美味しい夕食を頂いて、久しぶりにゆっくりした時間を満喫していました。
その夜、並べて敷かれた布団の入り口に近い方で寝ていたのですが、夜中にフッと目が覚めました。
普段目覚まし時計を見るように、入り口の方を見ると、布団の真横を、頭の方向から足の方へ、髪の長い白い単の着物姿の女性がスッと横切りました。
驚いて起きようとしましたが、金縛りで体が動きません。
横で寝ている夫に助けを求めようとしても、全く声も出ませんでした。
その時、「まずい。乗ってくる」と感じた直後、足元から這いずるように、胸の上まで女性が乗って来ました。
恐ろしさのあまり目を開けられず、顔を覗き込まれているのを感じながら、「やめて、やめて」と思っていると、いつの間にか気を失っていたようで、気が付くと外が明るくなっていました。
「もしかしたら夢でも見ていたのか」と思いながら、なんとなく部屋に居るのが嫌で、温泉に入ったり、館内をフラフラして時間を潰し、朝食を頂いてすぐにチェックアウトしました。
車に戻り、なんとなく宿泊した部屋を見上げると、来た時には気付きませんでしたが、建物の横にお墓がありました。
まさに女性が現れた方向です。
私はゾッとして、すぐに車に乗り込み旅館を後にしました。
ところが、旅館から離れて行くほど、どんどん肩が重くなっていくのです。
まるで「戻って来い」と言われているようで、前日に訪れた神社の清浄な空気を吸いたいと思いながら、いくつかのトンネルを抜けると、不意に肩が軽くなりました。
その時は「助かった」と思いましたが、その後、帰宅してからも、度々金縛りに合うようになりました。
金縛りに合っている間は恐怖しかありませんでした。
それから2ヶ月、私を可愛がってくれた祖母が亡くなりました。
亡くなった次の日、いつものように金縛りに合いましたが、その時は全く恐怖を感じず、布団の横をスッと横切った姿で祖母だと分かりました。
数年前から痴ほう症を煩い、私が結婚した事も、新居へ引っ越した事も分からなかったので、見に来たのだと感じました。

不思議な事に、それ以来金縛りに合う事はなくなりました。
今は、私を心配した祖母が守ってくれたのだと信じています。

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