互いに一目惚れともいえるのに、お父様が彼の背中を押していなかったら結婚はいつになったかわからない。
そして彼はそのことは、自分を結婚に向かわせた方便だったんだと。
じわじわ育って行く前に、手っ取り早く結婚し。あとから愛が深まった。
秋乃先生の絵はあやふやな描線が無くて安心安定のクオリティ。
キスシーンがもうちょっと、止まらない危険さや、女の酔わせ方の堂に入ったところが見えると、ストーリーのロマンチック成分を私はもっと楽しんだだろう。全編そつなくスッキリとした品があるのだが、ツーショットの絵が、そのそつなさ水準をはみ出ておらず、なんとなく優等生的なところが、感情の迸りをも冷静に表しているように感じて、読み手としては、動かされ方が大人しかった。
ちょっとメイワク程度に済む問題は抱えていても、問題人物が巻き起こすことを扱うストーリーではなく、そうしたさざ波が来たときに、二人はいかに過ごして次第に相手を受け止めてきたか、が描かれている。
普通に契約結婚のうまくいったケースを、見せてもらった感じ。
しかし、たれ込みのその内容、いいのかね、とモラルの問題として如何なものかと。本当にここまで暴露されるものなのだろうか?
結婚が報道されたとしたら、そのあと、身体のことを追跡記事に書かれてしまうほど、その芸能ニュースの受け取り手は、一経済人の動向に、敏感なものだろうか?
邦題は、その通りだ。
もっとみる▼