銀座のクラブ『アンダルシア』で、恭子が初めて付いた客・藤崎。潔癖で、心の支えになっていた。バブル崩壊で藤崎が苦しくなると、売り掛けを恭子が払う。会社が倒産し、離婚した藤崎は、もう一度戻ってくるまで待っていてくれと言った。そして十五年。待ち疲れ、もう銀座を上がろうと恭子が決心した時、復活した藤崎が戻ってくる。ただいま…と。銀座ー功成り名を遂げた者だけが入ることを許された街。ネオンの数だけ、女の数だけ、毎夜ドラマが織り成される。「十五年」他に「復讐」「ライバル」「リフォーム」「チャンピオン」「黒服」「女優」を収録。