あまり見かけない古典的タイトルと英田先生の作品という点に惹かれて読んでみました。『恋ひめやも』は『こいめやも』と読みます。気になるタイトルですが、詳しい意味などは本文とあとがきで先生が教えて下さるので、素直に読み進めた方がいいと思います(私
は途中で色々と調べながら読んでしまい、とっ散らかってしまいましたので)。今回の作品は、先生ご自身が「警察やヤク◯が出てくる訳でもなく、事件や事故が起こる訳でもない地味な作品」と仰っていますが、全然です。派手さ・華やかさがないと言えばそうでしょうけど、心に響く温かく素敵な話でした。どなたかのレビューに「泣いた」とあったので、悲しい結末を予想してみたり切ないエンドを想像してみたりしました…実際、涙する場面はありましたが、心が削がれるような感じではないので、これから読むという方も安心して下さい。恋愛だけのお話で丸々一冊、ここまで感動できるとは思っていなくて驚きでした。深く感動したままあとがきを読んで先生のお茶目さ(一人称が「僕」の攻めを書きたかった)に笑ったりと、最後まで楽しませてもらいました。
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