父と子の別れを描いた韓国発大ベストセラー
白血病で入退院を繰り返す9歳の少年ダウム。父のホヨンは詩人だが、数年前に妻に去られ、翻訳業をこなしながら、再発をくり返すダウムを献身的に看病してきた。医師には骨髄移植以外に助かる道はないと宣告されるが、ドナーは見つからず、さらに莫大な治療費がホヨンを追い詰めていく。大きな愛でダウムを包み励ましてきたホヨンだが、完治が絶望的ななか、これ以上辛い治療を息子に強いたくないと、ダウムを退院させて山村に住む老人の家に身を寄せる。自然の中、父とともに久しぶりの子供らしい日々を過ごしたダウムは、一時健康を取り戻したように見えたが、ある日容体が急変し、緊急入院することに。なんとか一命を取り留めたダウムとホヨンの前に、愛人の画家とフランスに渡っていた元妻が現れ、ダウムを引き取りたいと言い出す。拒絶するホヨンは、治療費を作るためにある決心をするが、やがてその彼に悲劇が……。韓国でベストセラーとなった感動の小説が、新版翻訳で待望の電子化。