この本は、もとテレビ番組・映画プロデューサーとして名をはせた著者が、
一年間女装をするという「実験」をして暮らしてみたドキュメンタリーです。
きっかけはなんと、一足のストッキングでした。
「モモヒキは暑すぎるけれど、なにもはかないと風邪をひく」という切実な理由から、
デパートでストッキングを買ってはいてみたところ……
「女性の世界には、こんなにいいものがあるのか!」と思ったところから、この生活は始まります。
そうはいっても、単なるオモシロ本とあなどることなかれ。
著者は、女装をすることによって生まれた心の変化(男性の役割から解放されるって、なんて自由なんだろう)などを考察し、
男と女の違いを説明しようと奮闘します。
初めての化粧、初めての女子会、初めての婦人科検診、妻へのカミングアウトなどを経てたどりついた、
心の中の足かせをはずす方法とは? 「性」の真実とは?
自分ではなかなか経験できない新しい世界を知ることができる、貴重な一冊。
*目次より
●初めてのストッキング――求めていたものが、そこにあった
●初めてのハイヒール――ワンピースを着た僕は、男じゃないの?
●妻へのカミングアウト――好きなときに、好きなように、強くも、弱くもなりたい
●男らしさと女らしさ――変わってしまった、人々の反応
●男と女のオーガズム――セックスのあと、どんなことを考えてるの?