エリック・シュミット絶賛!
ヒラリー・クリントンの元参謀として世界80万キロを行脚した未来学者がロボット、暗号通貨、ゲノム…6つの産業がもたらす「これからの経済」を徹底予測。
近い将来、下半身麻痺をわずらう人がロボットスーツを着て歩けるようになったり、ある種のガンだけを溶かす特効薬が登場したりするだろう。次に来る波は、それまで未開拓だった経済分野を取りこんで、経済の主流に据える。それが落ち着くまでのあいだ、先進諸国の中流層は翻弄される。この本にはこれからの経済について書く。イノベーションとグローバル化の次の波が、国と社会とわれわれ自身にどう影響するのかを知りたい人にぜひ読んでほしい。「はじめに」より
◎“激動の時代、アレック・ロスはこの先に何が起こるかを鮮やかに見通してくれる”――エリック・シュミット(元Google CEO)
◎“経済、政治、社会の未来を知りたいなら、ロスの見識は最良の手引きとなるだろう”――リード・ホフマン(LinkedIn創業者)
◎“まるでTEDカンファレンスの会場で最も賢い講演者が隣から語りかけているようだ”――《フォーブス》誌
<目次>
[はじめに]
・グローバル化の裏の顔
・オールドエコノミーのなかで
・世界の人口40パーセントに起きた変化
・未来の産業
[1. ロボットがやってくる]
・ロボティクス界の「ビッグ5」
・人口知能(AI)のシンギュラリティ
・運転手のいらない車
・手術するロボット
・ロボットがもたらす雇用の変化
[2. ゲノムの未来]
・ゲノミクス――ガンを溶かす時代
・脳をハッキングする
・遺伝子診断のダークサイド
・豚の肺とマンモス
・ゲノミクス先進国
・医療の平等化――富裕層から辺境の地まで
・ライフサイエンスは生まれ変わる
[3. 通貨・市場・信用のコード化]
・クレジットカードはもう古い?
・コード化した市場
・アフリカ経済とモバイル決済システム
・共同経済(シエアリング)エコノミー)――信用のコード化
・ビットコインとブロックチェーン
・暗号通貨のセキュリティ
・ビットコインとウォール街
・新たなプラットフォーム――ブロックチェーン
・金融のコード化の未来
[4. コード戦争(ウォー)時代]
・サイバー攻撃の種類
・陸・海・空・宇宙・サイバー空間
・IoT(モノのインターネット)の脆弱性
・諜報活動の裏で――スパイの憂い
・ロシアはボットと軍靴(ブーツ)で侵略する
・冷戦(コールドウオー)からコード戦争(コードウオー)へ
・巨大化するサイバーセキュリティ産業
[5. 情報化時代の原材料――データ]
・ビッグデータが育てるバイリンガル
・90億人の胃袋を満たす
・フィンテック――金融データシステム
・ビッグデータの光と影
・ガラス張りの個人情報
・数値化された私たち
・取り扱い注意――エラーバー
[6. 未来の市場の地勢]
・次なるシリコンバレー
・イノベーションハブとしての都市
・パキスタンのある女性起業家
・さらば、コントロールフリーク
・配給の列(ブレッドライン)とブロードバンド
・勝ち組と負け組――エストニアとベラルーシ
・悩める境界国――ウクライナ
・オープン vs クローズ戦略
・人口大国の双璧――中国とインド
・196の国、196の選択
・成功の鍵を握るのは「潜在労働力」
・日本と中国が教えてくれること
・デジタルネイティブ世代
・アフリカ――大躍進か、永久に置き去りか
[終わりに この世で最もだいじな仕事]
謝辞
[巻末]原注