15世紀末にコロンブスが大西洋を横断して以来、ヨーロッパからはサトウキビや小麦・牛・馬などがアメリカ大陸に持ち込まれ、アメリカ大陸からはトウモロコシ・ジャガイモ・トウガラシなどがヨーロッパに運び込まれた。世界のグローバル化が始まり、食文化にも多大なる影響を与えた。新旧両大陸による交流は「コロンブスの交換」と呼ばれるが、はたして正しい名称なのだろうか。コロンブスの功罪を作物・家畜・疫病の観点から掘り下げる。
◆目 次
序 章 黄金より役立つもの
第一章 コロンブスが持ち帰った穀類――トウモロコシ
第二章 アンデスからヨーロッパへ――ジャガイモ
第三章 サトウキビと奴隷制
第四章 ヨーロッパ由来の家畜の影響――馬と牛
第五章 先住民の悲劇――疫病
終 章 コロンブスの功罪