月の都に住む姫は小さな罪を犯し、その罰として、幸を与えることを目的に人の世地球に送られてくる。姫は、竹取りの翁という働き者の娘として竹の中から生まれ大きくなる。
姫の美しさはこの世に比べるものはなく、世の男たちは皆憧れて近づいてきた、しかし姫はこの世の者に仕えることはできず何とか拒む方法を考えた。一人一人に姫のほしい物を持ってこさせる、しかもそれは実現不可能な難題、天竺にある鉢や真珠の実のなる木の枝や唐の火ねずみの皮衣や竜の首の玉やつばめの子安貝という具合、しかし男達はそれぞれ悪知恵を使いそれに臨む。しかし3年後、偽物でごまかす者や途中で失敗した者やで、誰一人として姫を手に入れることはできなかった。
姫は帝の心もとらえた、姫も多少の気持ちはあるもののやはり月の者、誰の元へも仕えることは許されない、そんなつらい想いを帝と歌に詠み合い日々を過ごす。