沈黙を抱える者たちの視線が交差し、気高い光を放つ。胸に刻まれたその残像が、今も消えない。 ??小川洋子さん推薦!
戦争で夫を亡くし、足のケアサロンを営むペイジ。
斜向かいに住む大学教師ボビーの密かな楽しみは、ペイジの生活の一部始終を観察することだった。
ある日ボビーは、意を決し初めて店を訪れる。
足を洗ってもらっているあいだに、ひとり語りを始め、忘れ得ぬ事故のことを打ち明けるボビー。
悲惨な体験を通して、孤独な二人の心は結びつくのだが……(「初心」)。
79歳の作家が贈る、全10篇の濃密な小説世界。
「世界最高の短編作家」(ロンドン・タイムス)
「現存する最高のアメリカ作家による、最高傑作集」(ボストン・グローブ紙)
??なんとまあ大袈裟な、と思う方は、是非とも本書を読んで確認していただきたい(古屋美登里)
【目次】
・初心
・夢の子どもたち
・お城四号
・石
・従妹のジェイミー
・妖精パック
・打算
・帽子の手品
・幸福の子孫
・蜜のように甘く
・訳者あとがき