――愛妻”泉澄”をなくして3か月。
いつも通り焼香をあげて一休みしていたら、ソファーの上で寝ていたようだ。
「……さん、守琉お父さん!」
目の前で心配そうに僕を見ている女の子。
娘の”美結”だ。
美結に指摘されるまで気がつかなかったけど、
どうやら、涙を流しながらずっと泉澄の写真を見ていたようだ。
やっぱり、彼女がいないと、僕は……。
「あぁ、もう! お父さん、こっち! はい!」
美結が自分の太ももを叩く仕草を見て、ようやく理解する。
娘に気を使わせたことを恥じつつ、彼女の太ももに頭をのせる。
柔らかい肉の感触と、女の子特有の香りが鼻孔をくすぐる。
――そうか、泉澄にもこうしてもらっていたんだっけ。
「私が、これからはお母さんの代わりだから。しっかり面倒見てあげるからね」
※注意
この書籍は、文中に現れる選択肢をタップごとにストーリーが変化する「アドベンチャーゲームブック」を含んでいます。
選択肢をタップせずにページをめくると表示される警告文を無視して進みますと、
現在、読んでいるストーリーの文脈とは、関係ない文章が表示されますので、ご注意下さい。