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本書は有名な全国老人福祉協議会(NOPWC)の活動に焦点をあて、その活動と関連してイギリスの老人福祉施策とサービスの展開を取り扱ったものである。
イギリスにおける老人福祉施策の展開を大雑把にふり返ってみると、最初は、貧困老人に限定され、しかも救貧法の枠内での保護救済という形から、 一方では救貧法に代わる年金その他の確立によって、貧困H収容という方式に代わって、収容施設の変化を生み出し、さらに、社会保障制度の確立後は経済的保護とは別に老人の心身状況と生活上のさまざまなニードに対応する施策の展開にその力点を移していったとみることができる。そして、この多様なニードヘの対応ということのなかに、ポランティア組織としてのNOPWCの役割がとくに重大なものとなってあらわれてきているのである。
本書はまさにそのような意味でイギリスにおける老人福祉施策の要ともいうべき部分を詳しく、かつ明確に論述したもので、教えられるところは少なくないであろう。(「あとがき」より)
目次
まえがき
著者序
1 老齢
2 老人福祉の起源
3 全国老人福祉協議会の創設(一九四〇年)
4 最初の時期(一九四〇―一九四六年)
5 新しい立法に関する問題
6 全国老人福祉協議会の目的と政策
7 地方協議会の目的
8 訓練について
9 退職後の日々のために
10 老人のための住まい
11 家庭におけるケア・サービス
12 訪間とクラブ
13 老人の住まいの組織
14 病院
15 豊かな老後のために
あとがき