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本書は、「日本人の心」の豊かな襞(ひだ)を、著者の力の及ぶ限りにおいて迫ったもの。 UP選書183
目次
一章 交わりの心
背中合わせの暖/ただ情あれ/物のあはれをしる/夢幻観の転換/人倫と超越/多生の縁/一所に死なん/慈悲
二章 対峙する精神
戦国武将の生きざま/敵を敬う/名と恥/勝負の構え/独り立つ/幕末から明治へ/人は人たり我は我たり
三章 純粋性の追求
清き明き心/誠の儒学/忍びざる情/松蔭の「至誠」/近代化と誠/方向性の欠如
四章 道理の風化
道理と情/道理と無私/朱子学批判/習俗的な秩序/共同体のあり方
五章 持続の価値
因果の逆転/「今」への持続/時速の標榜/無窮への参賛
六章 あきらめと覚悟
うつせみ/憧憬と断念/遁世への感傷/悲しみと安心/夢幻能の舞/覚悟
七章 死と生
死のやすらぎ/魂のゆくえ/一酔の夢/生における超越/不透明な生
八章 おのずから
おのずからと自然/「なる」論理/天地の心/自然の妙/自然と作為/自然法爾/今後の課題