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子どものスポーツは、あそびでいい。もともとスポーツという言葉は「きばらし」とか「あそび」から始まった。楽しくからだを動かして、熱中して汗を流し「また、あすやろうぜ!」と言い合って別れる。そんな子ども本来のあそび心にあふれたスポーツがいい。
あそびには子どもの世界のたくましいルールがあり、いろいろなからだの動きがあり、トレーニングとなる運動量が自然に組み込まれている。
大人が管理・指導しつづける子どものスポーツは、見直すべき時がきている。半歩退いて、子どもたちの伸びるのを「待つ」ことが、いま必要だと思う。
明るく、たくましいスポーツ好きの子どもたちを一人でも多く育てるにめに。
本書は、こうした私自身の思いと願いをこめて、書きつづったものである。(はじめに」より)
目次
はじめに
第一章 子どものスポーツの変遷と現状
一 子どものスポーツの意義 1 からだへの効用/2 心への効用/3 スポーツヘの期待
二 子どものスポーツの社会的変遷 1 子どもの生活環境の変遷/2 子どものスポーツの変遷
三 子どものスポーツの現状と問題点 1 早くからの競争と専門化/2 中学生の国体参加
第二章 子どもと学校体育
一 学校体育のあゆみ 1 戦前の学校体育/2 小学校学習指導要領の変遷
二 体育嫌い
三 体育中の事故の原因と予防対策――プールの飛び込み事故を例に―― 1 飛び込み事故の実態/2 障害の部位と程度/3 事故のメカニズム/4 事故の原因/5 事故の予防対策
第三章 スポーツ部活
一 学校教育と部活 1 部活の歴史/2 部活の位置づけ/3 スポーツ部活の現状
二 スポーツ部活の問題点 1 目標の誤り/2 内容の誤り/3 方法の誤り/4 障害の増加
三 スポーツ部活のあり方 1 自治的運営/2 科学的練習方法
第四章 スポーツ少年団
一 スポーツ少年団とは 1 スポーツ少年団の基本理念/2 スポーツ少年団の組織/3 スポーツ少年団の指導者/4 少年団の活動
二 スポーツ少年団のあゆみ
三 スポーツ少年団の現状と課題 1 スポーツ少年団登録状況/2 スポーツ少年団の活動状況/3 スポーツ少年団の子どもの障害/4 スポーツ少年団の子どもの思い/5 父母の声援/6 スポーツ少年団の課題
第五章 子どものスポーツのあり方(詳細略)
一 スポーツの二面性――子どもの骨折を話題にして――
二 あそびを見直す
三 子どものスポーツ
あとがき
巻末資料(略)