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西欧近代の圧倒的な影響のもとで,近代的自我を形成した典型的な日本的知識人のひとり島崎藤村の,「血」と「家」と「人間」をめぐる苦悩に満ちた文学的営みを解読しながら,日本人にとっての「近代の意味」を問い直す,新しい歴史入門の意欲的試み.
目次
黒い幻の船
一「家」の両義性
二 「幻」を見た人
三 「時代のデカダンス」
四 「民族としての意識」
五 過去の重層性
黒い幻の船・注
エトランジェの声
一 「新生の芽」
二 「エトランゼエ」
三 「静物の地獄」
四 「春待つ心」
五 歴史の内発性
エトランジェの声・注
付篇
一 「道楽」としての歴史学
二 ビスケットを食べるということ――アジアから見た近代ヨーロッパの顔
三 牛鍋と菜食主義
あとがき