突然死/死の予兆/闘病記/残された辞世/自殺願望/追悼
インターネットで学べる死の事例84本
亡くなった人たちが遺していったホームページたち
個々人の声は、
発信者が亡くなった後でもインターネットに残り続けることがある。
本人が意図しないかたちで残ってしまった例もあれば、
覚悟を持ってこの世に残していった言葉もあり、
なかには残された人たちによって故人の
モニュメントが作られるといったケースも見受けらる。
それらを追うと、
故人が生前に抱いた死に際しての想いが聞こえてくることがある。
死はインターネットで学べる。
知ることは後ろめたいことではない。
大切にするということは、腫れ物扱いすることではない。
本書では、
そんな故人がインターネットに残していったサイト84本を取り上げ、
死にゆく人々の本音に迫った――。
■目次
・はじめに
●第一章 突然停止したサイト
・ハンターこういちのバイク旅行記
・旅の女神にキッスして
・飯島愛のポルノ・ホスピタル
ほか
●第ニ章 死の予兆が隠されたサイト
・純恋童話
・戦車模型チャンネルB
・流通ジャーナリスト金子哲雄のWEBマガジン
ほか
●第三章 闘病を綴ったサイト
・自分の不幸が面白い!
・戦略事業部の挑戦 肺がんとの壮絶な戦い
・ギャルだけど臓器移植
ほか
●第四章 辞世を残したサイト
・どーもの休日♪~しかしなんだね。ガンだって~
・進め!一人暮らしの闘病記。
・小細胞肺がん進展型肺がん患者の余命日記
ほか
●第五章 自ら死に向かったサイト
・むやみやたらにひとりごと
・日本一才能のない漫画家志望(死亡)
・元吉原♪クラブ夢 真性Mかのちんブログ
ほか
●第六章 引き継がれたサイト 追悼のサイト
・森徹追悼ページ
・千里&うさ子の乳がんスローライフ
・出会えてありがとう
ほか
・おわりに
■著者 古田雄介
1977年愛知県生まれのノンフィクションライターで、
任意団体・デジタル遺品を考える会の代表。
名古屋工業大学工学部社会開発工学科(建築系)卒業後、
建設会社と葬儀会社を経て2002年に雑誌記者に転身。
2010年から故人が残したサイトやデジタル故人、デジタル遺品に関する調査を続けている。
主な著書に『ネットで故人の声を聴け』(光文社新書)、
『第2版 デジタル遺品の探しかた・しまいかた、残しかた+隠しかた』(伊勢田篤史氏との共著/日本加除出版)、
『スマホの中身も『遺品』です』(中公新書ラクレ)など。