シベリアの果てしない大地の異境の地に、ロシア帝国の政治犯を収容する難攻不落の牢獄〈青面塔〉が秘密裏にそびえている……。日露戦争の勃発から数か月後、その中に収容されていた〈老英雄〉のもとに、コサック兵に囚われた桃井男爵が連行されてくる。そこで桃井男爵が語ったのは、十数年前に行方不明となっていた帝国軍艦〈うねび〉や、『第二の日本』を打ち立てるために暗躍する秘密結社〈東洋団結〉にまつわる、信じられない物語だった……。
明治・大正期の少年たちを虜にし、東宝特撮映画『海底軍艦』の原案となった、伝説の冒険小説のシリーズ第五弾が現代語訳&注釈付きで登場!
日本武侠男児たちの物語は、ついにクライマックスへ……。
私訳古典シリーズ第十四弾