「恋に落ちた御曹司」、「ベビーウォーズ」、「ナニーの恋人宣言」の三作品。歯切れよくリズミカルにあっという間に互いに相手を気に入り合う一作目に、頑張り屋なヒロインが仕事に子育てにといっぱいいっぱい動き回って、足を引っ張りに来た彼がほだされた二
つ目の話、そして、頼まれナニーを気に入ってしまった雇い主が皆の安全のために解雇したら、やっぱり好きでした、というのが三作目。
パッケージはリスクが高い。割安にするからみんな読んで、ということなのだが、予め中身の価値を知っていて割引価格で買うのと訳が違う。
レビューの星数は、三作品総合でいかなくてはならず、一つに焦点を絞っての星ではない。
辛辣なことは書きたくないが、ハーレクインとして、というミニマムスタンダード的なことは必要なのではないか?
ストーリーは何れもとても楽しめた。手際よく進行して飽きなかった。
だけれど、私はコミックはストーリーと同じかそれ以上位に絵を重視している。上手下手の問題ではなく、読み手の私にパワーを感じ絵柄を味わえるかどうか、だ。
遠目の表現でも、味付けとして必要な省きと、手抜きに見える省きとでは、仕上がりのクォリティが違う。
一本一本に安定感を与える線を感じてこそ、納得の買い物となるのだ。
社会の冷たいところを歩いても、苦労人が荒んだキャラを持っているわけではないとき、表情や姿でそのヒューマンなところを描いて欲しいと思う。
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