初読み作家さんだったんですが、試し読みで最初の数ページの絵の雰囲気にビビっと来てすぐポチり。こちらの作家さんの別作品(カーストヘブン)は何となく殺伐とした雰囲気が合わなそうで読んでないんですが、本作品は愛が詰まった作品でした。
ストーリー
は一見ちゃらんぽらんな書道家・越郎とその親戚で高校生の弓太のお話。越郎が抱える孤独を弓太が癒やしていく救済のストーリーなんですが、ともすると重くなり過ぎるテーマなのに、主人公二人のキャラとテンポ良く挟まれるコメディ的な部分のおかげでバランス良く仕上がっています。逆に越郎の軽い部分と抱える深い孤独のギャップや、弓太の素っ気ない部分と健気で一途な部分のギャップなど、その対比がとても良かった。お互い何となく両思いなのは分かっているのに、敢えて一歩進まず宙ぶらりんのままにしておく越郎…。ズルい大人なんだけど魅力的だし弓太が惹かれるのも分かるなぁ…。孤独を抱えてなかなか前に進めない越郎と、彼の古い家だけでなく昭和の雰囲気が残る町並み自体もリンクしていてとても惹き込まれました。絵も上手だし文句なしで星5つです!
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