「表題作」〈強面無口な不器用DK・十蔵が天然先輩DK・兼久に恋をした。猪突猛進、兼久の弓道部に足繁く通い、日々、その袴姿をオカズにみだらな妄想に勤しむ十蔵だったが…。〉猛犬後輩DK・十蔵×先輩DK・兼久のお話。
出会いの喧嘩シーンに、桜吹
雪の再会シーンが印象的なめちゃロマンティックな冒頭から、男子高校生の煩悩極まりないエロ妄想との落差が楽しい作品w。兼久のカリスマ性は無いが頼りがいがあって人の良い、ザ・副主将キャラが◎。その兼久を可愛いと思っている強面十蔵がまためちゃめちゃ可愛い。そんな二人の不器用過ぎる真っ直ぐな恋、いやーピュアな恋のお話は胸熱でキュンキュンしない訳が無いのです。
「ひしかくし（秘し隠し）」〈幼馴染のミネと恭一。前髪を伸ばしているのは恭一への気持ちを隠す為。それはミネの最後のトリデだったのだが…。〉
気持ちが隠せていない可愛いミネと男前な恭一の組み合わせが良い。お互いを見つめる視線が仕草がセクシー◎。思わず拝んでしまう笑。必死で守り続けた友情の均衡が崩れる時…ミネの思いに胸がぎゅーと締め付けられ、やっぱり恭一の男前さに痺れたーー、うーん、最高。
2作品ともキャラ立ちしていて人物象が良く練れている。ずっと前に読んでいたのに、レビューが書き辛くて置いてしまっていたのは、言葉にするとどうしてももたついてしまうから。セリフの無いたった数コマに込められた情報量が凄い。絵だけの心情描写、表現力、ストーリー構成力、何と鮮やかな事か。本当に上手い作家さんです。言うにおこがましいですが…。
表題作 2話、描き下ろし「ちょっと後の二人」10p、「ひしかくし」2話、総180p。
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