オメガバ黎明期を描く作品をあまり見掛けないので、とても新鮮でした。しっかりと練られたストーリーで、途中からグローバルな話になってきたけど、すんなり納得して読めました。父親にネグレクトされ、愛情を受けずに育った葛木さんが、愛されていたハルに最
初は愛憎相半ばの感情を抱くのも切なかったです。でも葛木さんは父親よりも賢く自身の内心を分かっていて、ちゃんと大事な者を選び取る強さがありました!偉い!逆に、柵みに負けてハル父を裏切った葛木父は激しく後悔したのでしょうが、再会したときにはハル父の愛は全て亡き妻と息子に注がれていて、蘇る事はなかったのだろうなと思います。結婚していながら、ハル父を愛人にしていた時期もありそうだし、葛木父に子供が出来てハル父は限界になって逃げたのでしょう。多分、自分しか頼りがないハル父を、何しても離れていかないと甘く見てたのでしょうね。ハル父が亡くなってから、ハルに葛木父が関わってなかったのも、ハル父の遺言的な言葉があったのではと勝手に想像しています(そうでないとハルを引き取るとかやりそう)愛する息子に関わらないで欲しいとハル父に言われるくらいに信用されなくなってても、確かに葛木父は自業自得ですが(オメガの行動力や意思を甘く見てる意味では葛木父とクラークって似たタイプかも)そして、葛木父への葛木さんの対応はリアルと言うか、あんなの許せなくて当然だと思うし寧ろ施設に入れてあげて優しい、なんにせよ葛木さんは葛木父と違ってきちんと大事なものを自覚して行動出来るタイプなので、ハルと赤ちゃんと幸せになれると思います。3巻完結と思いきや、続編が出てラブラブ家族を見れるのも嬉しいです!ありがたい!読んで色々と描かれてない部分を想像するくらいに面白かったです、一気読みがオススメ☆
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