なんてことないストーリーなのに、絵が憎めず年齢より若く見える年齢不詳な顔形。登場人物達の性格はキュート、作品全体ジメッとしておらず、事件もなければ険悪ムード一切無し。メイン二人のシーンは甘さがしっかり滲み出る。
この後日談を集めた一冊は、
随分と製作年が離れたのに違和感は全くなかった。
欲を言えば一ヶ所だけ、文乃さんに見えないのはあったが、そういうことはバリバリ現役中の連載漫画内に他の先生にも割合見つけてしまうことなので、むしろあれだけ製作の時が離れて暫くそのキャラを描いてなかったはずなのに、一冊のなかでどれひとつとして、ということに驚異的な安定感を感じた。ひとコマくらい、全体の中で埋めて見過ごすことが出来る。統一性を問うなら、むしろコミックスの表紙だ。大人びた感じでそこには時の経過を感じさせられた。といっても、試し読みで変わらぬ顔ぶれに安心してつい買ってしまったのだが。。。
その後の一同が一通り顔を出して、挨拶をするかのようにそれぞれのキャラなりの振る舞いで賑わして、このシリーズのコミックス愛読者にサービス精神旺盛な作品。
それでいてやんわり小ドラマを展開させ飽きさせない。明らか既に獲得した固定読者層を対象とした、ファンとの集いで久々に元気でやってるところをさらり垣間見せてただけの軽い一冊。
しかし、こうした番外編が巧く接続してない人気シリーズはそこそこ世の中にあるため、本作が懐かしさと育った姿の「みんな元気にやってますよ〜」感が、単純に嬉しかった。
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