ちょっと面白い組み立てになっている一冊でした。表題作ともう一組の2カプの話がありますが、先にサブカプの話があって、後半に主カプ(表題作)がくるという変則的な作りです。初パターンだったので一瞬まごつきましたが、終わってみたらその順番で正解だっ
たと思います。サブあっての主カプという感じで、組み立てが活きていました。
空気が読めないと言うか、どこか浮世離れしたセンパイ(藤江)が楽しかったです。藤江は空気が読めないのではなくて、自分の気持ちに鈍いだけなんでしょうね。田尾に関しては、要所要所で言われた方が赤面するくらい気持ちを読めてるし、窓ガラス越しの表情だけで悟ってもいて、空気読めないどころかモテ要素しかなくてカッコ良く見えたくらいです。出会った頃は藤江の言動・行動に対して心配しかなかった田尾が、その気はなかったと思うけど(笑)育てていくうちにどんどんイケメンになる藤江が気になり始めるという、ちょっとした育成ゲームを見ているようで面白かったです。
もっとみる▼