女装趣味があるゲイの先生と10年前に一度出会い教え子として再会した高校生男子との恋愛のお話。
10年経っても変わらずに真っ直ぐな気持ちをぶつけてくれるひかると、10年経ち体つきが変わりあの頃と同じ様に女装出来ない自分にがっかりしている二葉
。ひかるの変わらない眩しさと二葉の変わってしまった打算的な生き方がとても対照的に描かれています。女装趣味やゲイなど孤独な悩みを抱える二葉にとって、高杉がたとえ自分を好きではなくともその存在は自分に安心感を与えてくれるものだったことに間違いないと思いますが、それは自分自身と向き合えない弱さの表れでもあったと感じました。そんな二葉にとってひかるとの思い出は色褪せない大切なものであり、きちんと向き合おうとする誠実さは二葉のピュアな性格を上手く表現していると思います。最終的に二葉が幸せになれたのはひかるの愛を信じ自分の素直な心に従い、正しく認めることが出来たから。勇気を与えてくれたのは愛だなと思いました。
二人の話自体はとてもキレイにまとまっていましたが、ひかるの弟のブラコンぶりや高杉の一人になりたくないなどの孤独なモノローグが上手く回収されず、登場の意味や思いが表された意味を見出すことが出来なかったのが少し残念です。スピンオフがありますが、もう少し本編で二人の思いを知りたかったなと思いました。
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