「湖の秘密」は作品紹介文でお涙頂戴物かと警戒していたが、いざ読むと、二人が子ども優先で、浄化されるところがある。悲しく重苦しい中で、ヒロインが精一杯動くのがいい。だが、彼が偶然を装うのも、前から見知っているのも、私はえ?だった。また、独身で
はないとの噂は、そういう方面の事は周囲の女性がしっかり噂の真偽を突き止める類のものだと思うが。 しのざき先生の絵は彼がちゃんとオランダ人ぽく見える。ただ一方、看護師ヒロイン、真摯に仕事に取り組んでいるということのはずなのに、このまま休暇からなし崩しに職放棄の職場離脱となるみたいで甚だ残念な出処進退。
「灼熱の週末」はお姉さまが貧乏クジ?、そしてメイン二人の恋路は破綻スレスレで低空飛行、後半彼のキャラ変を感じ、彼の押せ押せヒロインの警戒、ヒロインの尻上がり盛り上がりと対照的な彼の尻すぼみがどうも滑らかに思えなかった。
「魅入られた美女」は数字のディスレクシアを扱うが、事業経営には数字に対する強さは一般には必須と思うので、ヒロインの状態で会計の片腕無しにどう動かしているのか、現実的な描写に欠けたと思う。小規模事業であるにしても、経営能力を安直に設定していると感じてしまう。彼が後付け説明のように伝えてくるのも、工夫が要ったように思う。
バラで読んだが、これはセット売りになったもの。
3作の重さ明るさでバランスは取ったように見える。
2016年〜2017年にレビューした私は、湖ーが5星、灼熱ーが4星、魅入られたーが3星。
現時点、レビューアー平均でそれぞれ4.5、4.2、4.0なので私の感覚と近いなぁと思う。
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