朝、顔洗って歯を磨いて〜の前に、「おはようエチ」。愛の挨拶です。柔らかな日差しの元、鳥の囀りを聴きながら‥ではなく、暗い部屋で攻めくん終始タバコ燻らせながら、です。
冒頭からマ○が出てきた時は、読み進められるかしらと慄きました。
退廃的
な関係かと思いきや、とんでもない。愛が溢れて、その純度がとてつもなく高いのでございます。
親に捨てられた2歳の聖良と出会った日、や◯ざだったいわおは彼を育てる決意をします。そして約束通り18歳になった聖良の身も心も引き受けるのです。
分かりやすい愛情表現の聖良とは違い、好きを前面に出すタイプではないのですが、同じ深さで聖良を愛している。インサートされる過去編などのエピソードと絡めて、その愛の深度を私達に伝えてくれます。周りの目など一切気にしていない潔さがありました。
そのいわお、ごくたまに無表情が崩れる時があるんです。是非お見逃しなきよう。キスしてる時は表情も優しく甘くなるので素敵です。
フォローさまが書かれているように、聖良への愛が、いつ恋愛に変わったのか、知りたい。
幼い頃に愛を与えられなかった聖良。それはいわおも一緒。聖良にとって、いわおがどんな存在であるのか、骨身に沁みて理解しているのは、他ならぬいわおでしょう。聖良の気持ちに応えることは、自分自身をも救うことなのかな‥。そして「家族」が「愛」で満たされていなければならないと感じているのは、これも、誰よりもいわおなのではないかと。
作家さまのちょい挟みエピソード、どれも凄く良いので、そのあたりを掘り下げて描いた続きを読んでみたいです。
*****エチだらけに驚かれた方は、読み返すといいかと思います。自分的には2読目の方が、彼らの本音をより深く感じました。
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