発情する運命～エリートαの理性が限界～【単行本版】(1)

スパダリ設定は割と好きなので、数えきれないほどのスパダリを拝んできましたが、この作品の遼二さんはＴＬには珍しいタイプのスパダリのように感じました。紳士度は２００％ですが、優しすぎて大人しくて気が弱い感じ。そのせいかＨの時の攻め方もジェントルで、言葉責めが全然責めてるように見えないという（笑）とはいえ、個人的にはそこはどうでもよくて、彼の一番の魅力は鋼どころじゃないくらい頑丈な理性だと思います。獣としての抗い難い本能を、人間としての理性で捻じ伏せるところが凄くカッコ良いと思いました。誰にも気付かれないところで、とんでもなく我慢して頑張る様子は、優しさを極めるとこうなるのかなと思わせます。
一方でその優しさが災いして、ずっと現状を打破できなかったのかなとも思いました。αの中でも飛び抜けた天才であるにも関わらず、むしろ天才であるが故の孤独から、自分を生きることを諦めて殻に閉じこもり、地味に目立たず流されるように、まるで死んだように生きていた遼二。彼にとって、生ける屍状態から抜け出すには、「運命の番」レベルの強制力がなければ不可能だったのかもしれないと思いました。
このお話は「運命の番」が重要な要素ですが、それを中心に据えてドラマチックな展開にしていないところが、私は好きでした。それは出会いのきっかけに過ぎなくて、出会ってからの2人が惹かれ合い、お互いへの理解を深めていく中で成長していく様は、割と地味で普通というか、だからこそオメガバースとか運命の番とかいうのをスパイス程度にとどめて、読者の心にリアルに寄り添って訴えかけるものがあるような気がします。それに、たとえ脇役でも心理描写が丁寧だったので、それぞれが良い仕事をしていて、物語に厚みを持たせていました。オメガバースものは特殊な世界観が全面に出て、ファンタジー読んでるみたいになりがちですが、この作品はそうではなく、とても自分の身に引き寄せて読むことができました。読み返しにも耐えうる良作ＴＬだと思います。

車の中でのエッチシーン、橘さんの理性が飛ぶ瞬間がドキッとして、カッコいいです。
運転手に気付かれないようするエッチは最高ですね。気づかい上手の橘さんも惹かれました。
ゴムを破るシーンも男の色気を感じさせます。
エッチが上手くて、イケメン、何回でも繰り返し読みたい作品です。
運命の相手と出会えた奇跡、橘さんの優しさも上手く表現出来ていて、もっと読みたい、カッコいい橘さんで癒やされたいと思っている毎日です。
購入して正解でした。
エッチシーンも綺麗に表現されてるから、いつ見ても和みます。
1度別れて、復縁する方向ですが、その過程をコミック盤で出る続編を楽しみにしています。

作者さんの大ファンで、この作品の橘さんがイケメンで紳士で優しくてステキ□あと彼の利き手が左利きなんだなぁと。私の周りに左利きの人が頭の良い人が多いので、橘さんが字を書くシーンには違う視点でキュンキュンしています。職場にこんなに思い合えるステキな彼氏がいたら毎日楽しいだろうなぁ…。単話も購入しているので早く早く新しいお話が見たいです。周りのキャストも根っからの悪い人もなく、優しい人達に恵まれているのはヒロインの人徳だと思います。今まで辛くて悲しい思いを沢山してきたであろうヒロインには橘さんとハッピーエンドを迎えて欲しいです！