…と言ったのは聖書の中の神様らしいですが、この話の場合の「我」は被害者家族本人です。
法治国家の司法に任せるとどうしても発生する被害者と加害者の間の非公平性を、フィクションという形で昇華してくれた痛快な物語だと私は感じました。
判決結果
に憤りを感じる未成年犯罪は今まで多々あり、それに対する釈然としない思いを、「目には目を歯には歯を」のハムラビ法典さながらに、代替して晴らしてもらったような気さえしました。
ただ、物語の根底に流れているのが人間愛だとか親子愛だとかへの皮肉だと感じられて、その辺が読後感の虚しさに繋がってるのかなと思いました。
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