二十年くらい前に夢中になって読んだ作品。今読んでも絵もストーリーも素晴らしく、人間の哀しみに心をふさがれます。主人公の鬼の少年に名はなく、鬼切丸という太刀で鬼を切り続ける宿命。 この作品では人は恨み悲しみ、執着によってたやすく鬼に墜ちてい
き、鬼が絶えることはない…。鬼に墜ちた人を救えるのは鬼切丸のみ。憎しみで鬼に墜ちるなら納得もいくけれど愛する心からも鬼に墜ちるのがとても怖いです。読むと自分の中の鬼にも気付き、躊躇してしまう作品です。長い時を そんな人間を見つめ続けた鬼切の少年もいつか救われるといいなあ
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