みなみ恵夢マニアとしては、人物画がひと昔前よりあっさりした気がして残念です。特に唇の形が以前の方が好きで…。 なんにせよ美しい描写やエロは健在です!
どの話も現代ではなく、中世だったり明治頃だったり。特に二作目以降は中世ヨーロッパの話でエ
キゾチックです。全てハッピーエンドなのですが、素直な恋愛ではなく、愛を素直に表現できず歪んだ形で表しているような…そういう意味で、単純ではなくやや分かりにくい、入り込みにくい作品が多かったです。あとハッピーエンドなのですが、幸せになった後が描かれていないので少し欲求不満。(みなみさんの作品はそういう物がかなり多いですが)全体的に以前のように登場人物に入り込み、切なくキュンとなるような作品ではありませんでした。
私は以前のみなみさんの作品に★5なので敢えて★4を付けました。私的には死の商人が一番良かったです。エロはハーレムとフォルテュナが官能的で倒錯してるかも。
以下ネタバレあり。
椿姫
明治頃に渡欧した歌手シノダと天才ピアニストフリーデルの芸術を交えた恋物語。シノダの歌声とシノダ自身に惚れたフリーデルが何とかもう一度歌を歌わせようとしますが、もともと反目しあった2人はすれ違います。感性が芸術的で素直に愛をお互い表現せず、分かりにくい作品でした。シノダの髪型があまり好きになれず…。エロあり。
ハーレム
異母兄弟の禁断の愛です。兄を憎んだイスラム系の褐色の弟が雪の肌の兄をハーレムで調教します。実はお互い惹かれ合ってるのですが…。兄が従順で健気。エロ多いです。少しSMチック。
フォルテュナ
こちらも異母兄弟の愛。兄が美しく淫乱で、囚われながらも騎士達を誘惑していきます。弟も誘惑の毒牙にかかったように見えますが…。領主の跡継ぎ探しなどストーリーがわかりやすいです。でも兄の愛情表現は分かりにくい。 エロもしっかりあり。
死の商人
これが一番好きかも。中世ヨーロッパの話で武器商人兼男娼のイリヤがとにかく綺麗でクール。冷たそうで実は優しい。隣国の領主の若い跡継ぎが彼の魅力に翻弄されます。純愛ストーリーだけどエロもあり。
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