安藤慈朗氏の一般誌デビュー作(?)。
一見は萌え系ともとれる可愛らしい絵柄だが、設定や内容はなかなかハードだ。
幼きトラウマの中で苦しみつつも、その恐怖に立ち向かおうとする紫音。願いを叶える為の手段にすぎない将棋に、喜びを見出す歩。華やかに
立ち振舞いながらも、心の奥で激情を震わせる沙織。
三人の向かう先には何が待ち受けているのか・・・。
対局中の心理描写が秀逸であり、あの静かな風景の中では、息もつかせぬ盤面での殺し合いが展開されているのだと知らされた。
紫音の筆談というキャラクターも新しく、不謹慎かもしれないが可愛く映り、彼女の魅力を引き立てるポイントになっている。
将棋漫画の金字塔「月下の棋士」や、(良い意味で)馬鹿らしい設定や演出が話題となった「ハチワンダイバー」などとはまた、一線を画した将棋漫画となっている。
私は将棋について、ほとんど無知ですが、大変楽しめています。
また、性別問わず、美形キャラが多いので、男性女性どちらにもオススメできます。
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