裏ストーリーの解説がなければ、救いのあるハッピーエンドで良かったのですが…。一つのストーリーに二面性を持たせるには、ものすごいテクニックが必要。残念ながらこの作家さんにはそこまでの力はありません。最後の解説で裏ストーリーを知っても、作品を読んでいる時には全く浮かびませんでした。二面性を持たせたいなら、主人公自体が「これは現実?それとも自分に都合のいい夢?」と悩み混乱していくような作り方が、読者にもわかりやすくて良かったのでは。絵はデッサン力が少々弱いけれど、華やかでドラマチックな話にぴったりでした。