190ページ。
5作入りの短編集で、表題作はその内の1作しか無い……はずなんですが、全作品がそのタイトルでも違和感がありません。なんかこう、悲惨。汚濁の中に何かが光ってる感じの作品集で、フィクションとして良かったです。
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『よろこびの先鋒』大学生の同ゼミの二人。夏の暑さに汚部屋に首絞め、そんな中でもお互い様な両思いが良い感じ。巻末に描き下ろし付きで、ただの甘々描き下ろしでなく、きちんと1つの話として成立しててそちらも良かった。星4つ。
・『鹿島くんの知らない日常』ファンキーで無茶苦茶で、これはコメディーとして読めば良いのかどうだか。
・『昨日の話と今日の話』職場の先輩後輩。これはコミカルにほのぼの。
・『未確認の証明』小二の時からUMAに遭遇する少年の話。ラストのセリフが容赦なくて素晴らしい。星5つ。
・『おれ、被害者』不満が暴発した高校の教師と、ターゲットにされた陽キャ大学生。監/禁からの立場逆転、ただの絆されとは違う、やり切れなさが良かったです……ラスト6ページ分を除き。164(紙本162)ページで終わっていると見做して星5つ。
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