唐突な感情変化なく、ひと階段ひと階段が納得できる展開。
「情熱の報い」
彼のヒロインへの口説きは煩すぎずほどよい強引さで、ヒロイン気分で読んでいると味わい2倍だ。
子どものこと、彼になかなか言えない状況も気持ちも良くわかる。いろい
ろ良く描けていて、1番楽しんだ。星5。
「赤い砂の誘惑」
行動力、積極性、そして、反面の堅実な生き方、物質的なほどほどの達成、ヒロインは色々持っているのだが、厳しい生活をする覚悟の難しさは別物。彼の気持ちに、抑えが入るのも理解できる。
退路を絶っての覚悟に、勇気をもらった。星5。
「終わりのない夏」
大きい若すぎる死、ただ時間は過ぎ去っていき、当時の痛みを共有する仲間が、もう一度揃うとき、罪の意識と恋愛感情がせめぎ合う。
ヒロインに想いを寄せる彼が、死んだ友との確執を吹っ切るまでのプロセスに、多少、読み手として、壁乗り越えた感の高揚がいまいち、という印象が残った。
星4。
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