京都を訪れた三十路女。元カレを自死で失い罪悪感から古都を彷徨う。そこでの偶然の出会いからラブロマンスへと、ここはお馴染みの展開。邂逅からいざ秘め事への展開は自然な筆致で、あらためて著者の力量を見せつけられる。プレイ内容も際立った倒錯ものはな
いが丁寧な描かれ方でじっくり読める。主人公は恋人の自死について自責の念に駆られていたところ、徐々に苦悩から解放されて幸福を味わっていく。ヒロインが精神的に救われていく過程をみて、やなぎやこもほっこりした。これも成仏した恋人の導きか。読者も最後は幸せな気分になる。ということで星4つ。
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