ips細胞の研究がノーベル賞の対象となった時、私は
「臓器移植が過去の悲劇になる日も近いかもしれない。」
と、未来に希望を持ちました。
この作品は、そんな再生医療の発展がまだまだ未知であったなかった頃に物された、タイトルどおり「臓
器農場」に関わるミステリーです。
人間の、知性を司る部分が欠落していた場合、その「臓器や組織の集合体」は果たして全く尊厳を失うのか。
重いテーマに引かれ、ミステリーの部分が記憶に残りにくかった面は否めませんが、それでも満点にふさわしい力作です。おすすめ。
もっとみる▼